海の日

地獄で生きる

六月十四日

人生のうまくいかなさでいったらわりと人生のうまくいかなさのポイントは高いほうだと思うのだけれど、それでも仕事を一日で放り出すとは思わなかったというのが正直な感想で、自分でも自分のことがよくわかっていないんだなあと改めて感じた。昨日から新しい職場で新しいことをやって新しい職に就いた。大丈夫だと思っていたし大丈夫になると言われていた。わたしだってほんとうに大丈夫だと信じていた。仕事が始まる前は期待と不安と楽しさみたいなものがこころのなかにあって、絶対に大丈夫だよってこころのなかのさくらちゃんも言っていた。絶対に大丈夫って思ってたし、途中までは絶対に大丈夫だと信じていた。でも結論から言ってしまえばそれは全然大丈夫じゃなくて、帰りの車でいろんな感情がごちゃごちゃになってぼろぼろ大泣きしながら帰った。仕事から大泣きしながら帰るのは人生で二度目で、一度目は事務の仕事をやっていたときだった。あのときも人生のうまくいかなさったらやばいなと思ったけれど今回はそれ以上にうまくいかない。

仕事自体はなんとも思わなかった。それ以上になんだかいろんな感情がぐるぐる回ってしまって、仕事どころじゃなかったからかもしれない。でもなんでここまでぼろぼろ泣いてしまうのかちっともわたしにはわからなくて、たぶん仕事に対してなんにも考えないようにしていただけでほんとうはびっくりするほど嫌だったんじゃないかというのが今日考えてわかったことだった。わたしはそもそも人間関係を築くのがとても苦手で、小学校からの友だちでもふたりきりで会うのが苦手だったりする人もいる。それはきっと今回のことに関係あるのだろうと思うのだけれど、それにしたって今回のうまくいかなさと言ったらもう大変なことなのではないだろうかと思ってしまった。みんないい人だったとおもう。わからないけれど。でも怒鳴られたり叱られたりということはなった。ただ、あきれられるということはあった。わからない。わたしは人の表情が怖いのでそう思ってしまっただけかもしれないのだけれど、それがとても怖かったのだ。一度精神を病むと一生健常者には戻れないよと言われたけれどその通りだと思う。人の表情がとても怖い。なにかしてしまったのかと思う。特におとこのひとがこわい。おんなのひとはすき。おとこのひとはにがて。ということが根付いているからかもしれない。

そんなことがあって、帰りの車の中でずっと泣いて、でも大丈夫わたしなら大丈夫絶対にうまくいくよあれもこれも全部ハッピーエンドの伏線って思っていたけれど今日もだめだった。ずっと泣いていたしお昼が来るのが怖かった。手が震えるしなんにも食べらんないしなんにも飲めないし、そうだお薬があるんだと気が付くのに三時間もかかってしまった。お薬を飲んで落ち着くと思ったけれど全然だめだったからもうひとつ強いのを飲んで、でも全然だめなままだった。わたしは一生こんな感じで生きていくのかとおもったら悔しくて、でも、それでもどうしょもできなかった。たぶんこんなかんじで一生逃げ回って暮らすんだろうな。つづく